2016年4月7日木曜日

私と出会った三冊の本



脳科学者の茂木健一郎が、書店で本を選ぶとき、深く考えなくて感性で選ぶと語ったことがあった。それは、我々の脳は、無意識に働くのでその働きに任せるというのがその理由であった。この一年ばかり、頻繁に古書展に通うようになり、そのことと関係するような感覚を何度か経験するようになった。
その古書展というのは、名古屋の古本屋の組合が丸田町の交差点近くの百メートル道路に近接した組合の事務所の建物を使って月一回開いている古書の即売会のことである。
この即売会の正式な会場はその二階で、そこは、古書が整然と整理され陳列されているが、その一階では、三冊百円の文庫本や一冊百円の単行本、写真集やグラビヤ等一千冊を超えると思われる古書がところ狭しと乱雑に積み上げられている。
この一階で一時間ばかり書物を眺めていると必ず不思議に私に語りかけてくる本がある。
これは、この三冊100円のコーナーで出会った、聖書物語(犬養道子)、歳月(司馬遼太郎)米内光政(阿川弘之)の三冊の本の話である。





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